デジタルセールスルーム·公開 2026年10月3日·FUKULO(合同会社商陣)

デジタルセールスルームのツールおすすめ|3つのタイプと、比べる7つの項目

デジタルセールスルームのツールは、ここ数年で国内でも製品が増え、どれを選べばよいか迷いやすい分野です。選ぶときは、機能の多さで比べるより先に「自社の営業のどこを変えたいか」を決めると、見るべきタイプが1つに絞れます。この記事では、3つのタイプの違いと、比べるときの項目を順に紹介します。

目次
  1. デジタルセールスルームのツールとは|顧客ごとの専用ページで資料を渡す道具
  2. デジタルセールスルームのツールの3つのタイプ
  3. デジタルセールスルームのツールの代表的な製品
  4. デジタルセールスルームのツールの選び方|比べる7つの項目
  5. デジタルセールスルームのツールを入れる前に決めておくこと
  6. デジタルセールスルームのツールとCRMの役割分担
  7. デジタルセールスルームのツールを中小企業で始めるなら|ルームフクロウ
  8. デジタルセールスルームのツールのよくある質問
  9. デジタルセールスルームのツールのまとめ

デジタルセールスルームのツールとは|顧客ごとの専用ページで資料を渡す道具

デジタルセールスルームのツールとは、顧客ごと・商談ごとに専用のWebページを作り、そこに資料や情報をまとめて共有するための道具です。英語の Digital Sales Room の頭文字から、DSR(ディーエスアール)とも呼ばれます。顧客はそのページを開けば、提案書・見積書・事例などの資料に、いつでもたどり着けます。

一般に、BtoB(会社どうしの取引)の営業では、資料をメールに添付したり、クラウドのドライブのリンクを送ったりして渡すことが多くあります。この方法でも資料は届きますが、送ったあとに相手が開いたか、社内の誰に回したかは分かりません。デジタルセールスルームのツールは、資料を渡す場所を1つのページにまとめ、そこで起きたことを営業の側に記録として戻します。

デジタルセールスルームという考え方そのものの説明は、ルームフクロウのサイトのデジタルセールスルームとはでくわしくまとめています。この記事では、ツールを選ぶときの見方に絞って紹介します。

比べる点メール添付・ドライブのリンクデジタルセールスルームのツール
資料の置き場所メールごと・リンクごとにばらばら顧客ごとのページに1つにまとまる
相手が開いたか分からない開いた日時が記録に残る
どの資料を見たか分からない資料ごと・ページごとの記録が残る製品もある
資料を直したとき送り直すページの資料を新しい版に替える
先方の社内での共有転送されると追えない誰が開いたかを追える製品もある

デジタルセールスルームのツールの3つのタイプ

デジタルセールスルームのツールは、何に力を入れているかで分けると、大きく3つのタイプがあります。製品によっては複数のタイプにまたがりますが、どこが一番強いかで見ると整理しやすくなります。

デジタルセールスルームのツールのタイプ1 商談管理の高機能型

高機能型のデジタルセールスルームのツールは、商談の始まりから契約までを、1つのページの中で進めることに力を入れたタイプです。顧客と一緒に進め方の予定を書き込む機能(相互の行動計画)や、見積・契約書・電子署名までを扱う製品があります。海外で生まれた製品に多いタイプです。

できることが多いぶん、使い始めに決めること・覚えることが多く、料金も高めになる傾向があります。大きな商談が多く、関わる人数も多い会社に向いています。

デジタルセールスルームのツールのタイプ2 閲覧の分析型

分析型のデジタルセールスルームのツールは、顧客が資料のどこを、どのくらい見たかを細かく記録し、購買の気配を読むことに力を入れたタイプです。特定のページが見られたら商談の予約を勧める、営業にすぐ知らせる、といった仕組みを持つ製品があります。

マーケティングと営業が分かれていて、見込みの高い顧客を早く見つけたい会社に向いています。一方で、分析を活かすには、記録を見て動く人と手順を社内で決めておく必要があります。

デジタルセールスルームのツールのタイプ3 資料共有に絞った型

資料共有に絞ったデジタルセールスルームのツールは、資料の渡し方を変えて、相手が開いたかを分かるようにすることに絞ったタイプです。機能を絞っているぶん、覚えることが少なく、料金も抑えめの製品が多くあります。

まずはメール添付やパスワード付きのZIPをやめて、送ったあとの反応を見るところから始めたい、中小企業に向いています。

タイプ強いところ向いている会社気をつけること
商談管理の高機能型契約までを1つのページで進める大きな商談・関わる人が多い覚えることと料金が増えやすい
閲覧の分析型資料の見られ方から購買の気配を読む見込み顧客を早く見つけたい記録を見て動く手順を決めておく
資料共有に絞った型資料の渡し方と開いた記録まず送り方を変えたい中小企業契約・署名などは別の道具が要る

デジタルセールスルームのツールの代表的な製品

デジタルセールスルームのツールとして、比較の記事でよく名前が挙がる製品の例を並べます。機能と料金は変わることがあるので、最新の内容は必ず各社の公式サイトで確かめてください。

製品の例よく紹介される特徴近いタイプ
DealHub見積(CPQ)や契約の管理と一緒に、商談のページを扱う商談管理の高機能型
ClientPoint初回の接触から契約まで、顧客ごとのページで進める。電子署名にも対応商談管理の高機能型
コレタ for Sales顧客の資料の見方から、購買の気配を知らせる閲覧の分析型
immedio Box特定のページが見られたときに、商談の予約を勧める・知らせる閲覧の分析型
Deal Pods顧客向けの情報を1か所にまとめ、関心の度合いを見える形にする閲覧の分析型
ルームフクロウ(FUKULO)顧客ごとの専用ルームで資料を渡し、開いた記録を残す資料共有に絞った型

表の製品は、どれが上というものではありません。ポイントはここです。同じデジタルセールスルームのツールでも、契約まで進める製品、分析で次の一手を示す製品、資料の渡し方を変える製品で、入れたあとに社内で変わる仕事の範囲が大きく違います。自社が変えたいところと、製品が力を入れているところが重なっているかで選ぶのが良いです。

デジタルセールスルームのツールの選び方|比べる7つの項目

デジタルセールスルームのツールを比べるときは、次の7つの項目を順に見ていくと、自社に合わない製品を早めに外せます。全部を満たす製品を探すより、外せない項目を2つか3つ決めておくのがおすすめです。

項目確かめること見落としやすい点
1. 顧客の側の手間会員登録やアプリが要るか、スマホで開けるか相手の手間が多いと、そもそも開かれない
2. 閲覧の記録開いた日時、資料ごと・ページごとの記録誰が開いたか(転送先まで)追えるか
3. 権限と社内の共有担当者・上司・閲覧だけの人を分けられるか人数の数え方で料金が変わる
4. 資料の管理差し替え、フォルダ、送れるファイルの形式動画や大きなファイルを送れるか
5. 安全の設定ダウンロードの制限、公開の期限印刷や画面の撮影は止められないことが多い
6. ほかの道具との連携CRM(顧客管理)・SFA(営業支援)・メール連携が無い場合は、CSVで出し入れできるか
7. 料金と試し方月額の目安、人数・顧客数の上限、トライアル試したデータを本番に引き継げるか

デジタルセールスルームのツールで外せない項目の決め方

デジタルセールスルームのツールで外せない項目は、今の営業で一番困っていることから決めると迷いません。送った資料が見られているか分からないことが困りごとなら、1の顧客の側の手間と、2の閲覧の記録が大事になります。担当が替わると引き継ぎが大変なことが困りごとなら、3の権限と社内の共有、4の資料の管理が大事になります。

デジタルセールスルームのツールを入れる前に決めておくこと

デジタルセールスルームのツールは、入れただけでは成果が出にくい道具です。記録が取れても、それを見て次の連絡を変える人がいなければ、これまでのメール添付と変わりません。入れる前に、次の3つを社内で決めておくと、使い始めがなめらかになります。

1つ目は、どの資料からツールで送るかです。会社案内・提案書・見積書など、商談のあとに必ず送る資料から始めると、記録がたまりやすくなります。2つ目は、記録を誰がいつ見るかです。毎朝、前日に開かれた顧客を見る、といった決まりを作ります。3つ目は、開いた・開いていないで、次の連絡をどう変えるかです。

  1. 送る資料を決める商談のあとに必ず送る資料を2〜3本選ぶ
  2. 候補を3本に絞るタイプと外せない項目で絞る
  3. 1人の担当で試すトライアルで、実際の商談の資料を数社に送る
  4. 記録を見て動く開いた・開いていないで、次の連絡を変えてみる
  5. 広げる担当者と資料を少しずつ増やす
図:デジタルセールスルームのツールを入れるときの進め方

デジタルセールスルームのツールの記録の見方

デジタルセールスルームのツールの記録は、数字の大きさより「変化」を見るのがコツです。たとえば、商談のあとしばらく開かれていなかった資料が急に何度も開かれたら、先方の社内で検討が進んだ合図かもしれません。反対に、送ってから1週間たっても開かれていなければ、資料が届いていないか、優先順位が下がっている可能性があります。

どちらの場合も、記録だけで相手の気持ちを決めつけないことが大事です。記録は次の連絡のきっかけとして使い、「先日お送りした見積書について、気になる点はありましたか」のように、相手が答えやすい形で確かめるのが良いです。

デジタルセールスルームのツールとCRMの役割分担

デジタルセールスルームのツールは、CRM(顧客管理)やSFA(営業支援)の代わりになるものではありません。一般には、CRMが顧客と商談の台帳、デジタルセールスルームのツールが顧客との資料のやり取りの場、と役割を分けて考えると選びやすくなります。

道具主な役割置いておくもの
CRM・SFA顧客と商談の台帳会社・担当者・商談の段階・金額
デジタルセールスルームのツール顧客との資料のやり取りの場送った資料・開いた記録・顧客からの質問
共有のドライブ社内の資料の保管作りかけの資料・社内向けの資料

CRMを使っていない会社でも、デジタルセールスルームのツールは使えます。顧客ごとの記録がツールの中に残るので、小さな会社では、まずデジタルセールスルームのツールで資料の送り方を変え、顧客が増えてからCRMを足す、という順番もあります。

デジタルセールスルームのツールを中小企業で始めるなら|ルームフクロウ

中小企業向けのデジタルセールスルームのツールの1つに、FUKULOのルームフクロウがあります。ルームフクロウは、資料共有に絞った型のツールです。顧客ごとの専用ルームに資料を置いてURLを送り、顧客はメールアドレスを入れるだけで開けます。会員登録やアプリのインストールはいりません。

顧客の詳細の画面。最終閲覧・直近7日の訪問・閲覧した資料・未閲覧の資料
実際の画面:ルームフクロウの顧客の詳細。開いた日時・訪問回数・未閲覧の資料が分かる

顧客がルームを開くと、開いた日時、見た資料、ダウンロードが顧客の詳細に残ります。資料は共有ライブラリで会社にまとめ、直したときは新しい版に替えるだけでルームにも出ます。顧客ごとにダウンロードを許可しない設定や、ルームの公開の期限も付けられます。

ルームフクロウには、電子署名や、CRMとの連携の機能は今はありません(CRMとの連携は準備中で、顧客はCSVで取り込めます)。契約までを1つのページで進めたい場合は、商談管理の高機能型のツールが合います。まずは資料の送り方を変えて、相手の反応を見るところから始めたい場合に、ルームフクロウは扱いやすいツールです。くわしくはルームフクロウとはの記事で紹介しています。

デジタルセールスルームのツールのよくある質問

デジタルセールスルームのツールに無料で試せるものはありますか?

あります。多くの製品が、無料のトライアル(試用期間)か、デモの申し込みを用意しています。トライアルでは、実際の商談の資料を数社に送って、顧客の側の見え方と記録の残り方を確かめるのがおすすめです。

デジタルセールスルームのツールは、顧客に嫌がられませんか?

顧客の側の手間が少ない製品なら、メールの添付ファイルを開くのとほとんど変わりません。会員登録やアプリが要る製品は、相手の手間が増えるので、比べるときに確かめてください。

デジタルセールスルームのツールとファイル共有のサービスは何が違いますか?

ファイル共有のサービスは、ファイルを置いて渡すことが中心です。デジタルセールスルームのツールは、顧客ごとに資料をまとめ、誰がいつ何を見たかを営業の記録として残すことが中心です。

デジタルセールスルームのツールは、何人くらいの会社から使えますか?

人数の決まりはありません。営業の担当者が1人でも、資料の送り方を変えて反応を見る使い方ができます。料金が人数で決まる製品が多いので、使う人数を先に決めておくと比べやすくなります。

デジタルセールスルームのツールのまとめ

デジタルセールスルームのツールは、商談管理の高機能型、閲覧の分析型、資料共有に絞った型の3つのタイプに分かれます。まずは自社の営業のどこを変えたいかを決めてタイプを絞り、顧客の側の手間、閲覧の記録、権限と社内の共有、資料の管理、安全の設定、ほかの道具との連携、料金と試し方の7つの項目で比べると、候補を数本に絞れます。

入れる前に、どの資料から送るか、記録を誰がいつ見るか、記録を見てどう動くかを決めておくと、ツールを入れたあとに成果が出やすくなります。1人の担当者で試してから、少しずつ広げてください。

デジタルセールスルームのツール

ルームフクロウ

顧客ごとの専用ルームに資料を共有し、誰に何を送ったか・相手がどこまで見たかを顧客ごとの記録で追える。